「国立国会図書館」という名前は知っていても、「国会議員しか使えないのでは?」「一般人には縁がない場所では?」と思っている方も多いのではないでしょうか。実はそれは誤解です。満18歳以上であれば誰でも無料で利用できるのが国立国会図書館です。日本で出版されたほぼすべての本・雑誌・新聞が所蔵されており、他のどこにもない資料にアクセスできる、まさに「知識の宝庫」です。
国立国会図書館とは
国立国会図書館(National Diet Library:NDL)は、国会法に基づき1948年に設立された日本唯一の国立図書館です。「納本制度」により、日本国内で出版されたすべての出版物を収集・保存することが法律で定められており、その蔵書数は4,000万点以上にのぼります(2024年時点)。
名前に「国会」とついているのは、国会(立法府)のための図書館として設立されたためです。国会議員や行政機関への情報提供が主な目的のひとつですが、一般市民も利用できます。
日本国内で発行されたすべての出版物(本・雑誌・CD・地図・楽譜など)は、発行者が国立国会図書館に1部納本する義務があります。これにより日本の出版物を網羅的に保存しています。
誰が利用できるか
国立国会図書館の利用者は、満18歳以上であれば国籍を問わず誰でも利用できます。国会議員や研究者だけでなく、一般市民・学生・社会人・主婦の方も利用できます。
ただし18歳未満の方は東京本館・関西館への入館はできません(国際子ども図書館は別)。また18歳でも高校生は一部サービスに制限があります。
利用者登録の方法
入館には利用者登録が必要です。登録は無料で、以下の2通りの方法があります。
来館登録(当日登録)
運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど、氏名・生年月日・住所が確認できるものを持参します。
来館者登録端末に必要事項を入力します。その場で利用者カードが発行され、当日から利用できます。
ウェブ事前登録
国立国会図書館のウェブサイトから事前に利用者登録ができます。来館時の手続きが短縮されるためおすすめです。
特に土日・祝日は入館者が多く、当日登録に時間がかかる場合があります。事前ウェブ登録をしておくと入館手続きがスムーズです。
館内での使い方
荷物はロッカーに預けます(貴重品と筆記用具・ノートPCなどは持ち込み可)。
館内端末または持参したPCから「NDL ONLINE」で資料を検索し、請求票を出力します。
出力した請求票をカウンターに提出するか、端末から電子請求します。資料が届くまで20〜40分程度かかることがあります。
資料は閲覧席でのみ読めます。館外への持ち出しはできません。
1日に請求できる資料数は一般資料で30点まで(1回の請求につき3点まで)という制限があります。効率よく利用するには事前にリストアップしておくのがおすすめです。
所蔵している資料の特徴
- 図書:国内刊行の書籍ほぼすべてと、外国語図書
- 雑誌・新聞:明治時代以降の新聞・雑誌バックナンバー
- 古典籍:江戸時代以前の和本・漢籍
- 地図・楽譜:国内刊行の地図・楽譜
- AV資料:音楽CD・映像DVD・録音資料など
- 博士論文:国内の大学が提出した博士論文
- 官報・議会資料:政府刊行物・国会の記録
- 電子資料:ウェブサイト・電子書籍のアーカイブ
各館の特徴(東京・関西・国際子ども)
東京本館(千代田区永田町)
国会議事堂の近くに位置するメイン館。蔵書数が最も多く、国内刊行資料を幅広く所蔵しています。平日・土曜日開館。
関西館(京都府精華町)
関西地区の方が利用しやすい館。人文・社会科学系の外国語資料・アジア言語資料・科学技術資料に強みがあります。平日・土曜日開館。
国際子ども図書館(東京都台東区上野)
子ども向け資料に特化した館で、明治以降の児童書・外国語絵本・紙芝居など約40万点以上を所蔵。18歳未満も入館可能。
来館しなくてもできること
国立国会図書館のサービスは来館しなくても利用できるものがあります。
- デジタルコレクション:著作権処理済みの資料や絶版本をオンラインで閲覧
- 遠隔複写サービス:所蔵資料の複写を郵送で受け取る
- レファレンス相談:メール・郵便で調べ物の相談ができる
- 資料の所在確認:NDL ONLINEで所蔵確認が自宅からできる
上手に活用するコツ
- 事前にウェブ登録と資料リストの準備をしてから来館する
- 平日の午前中は比較的空いている
- 複写が必要な場合は複写申請書の書き方を確認しておく
- 食事は持ち込み不可だが、館内にレストラン・カフェテリアがある
この記事のまとめ
- 国立国会図書館は満18歳以上なら誰でも無料で利用できる
- 入館には利用者登録(無料)が必要。ウェブ事前登録が便利
- 日本で発行されたほぼすべての出版物が所蔵されている
- 閲覧は無料だが館外への持ち出しは不可
- 来館しなくてもデジタルコレクション・遠隔複写・レファレンスが利用できる
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